元曲
庆东原·忘忧草
白朴
忘忧草,含笑花,
劝君闻早冠宜挂。
那里也能言陆贾,
那里也良谋子牙,
那里也豪气张华?
千古是非心,
一夕渔樵话。
翻訳
忘憂草が咲き、含笑花も咲いている。私は君に、早く官帽を掛けて仕官の道を退くよう勧めたい。今の世に、陸賈のような弁舌はどこに用いられるのか。姜子牙のような良謀はどこに求められるのか。張華のような豪気はどこにあるのか。千古の是非も、結局は一夜の漁夫と樵夫の語り草にすぎない。
解説
この曲には、元代文人にしばしば見られる官途への失望と隠逸への志向がある。「忘憂草」「含笑花」は、官場の憂いを離れた世界を象徴する。続く「冠宜掛」によって、官を辞すべきだという主題が明らかになる。陸賈、子牙、張華は才能ある歴史的人物であるが、作者は彼らを引きながら、今の世にその才能が生かされる場所はあるのかと問う。最後の一句は、功名是非のむなしさを静かに言い切っている。