唐詩
绝句
Du Fu
迟日江山丽,春风花草香。
泥融飞燕子,沙暖睡鸳鸯。
翻訳
春の日は長くなり、山河は明るい光の中で美しく輝いている。春風が吹き、花や草はよい香りを漂わせる。泥はやわらかく溶け、燕が飛び交っている。砂は暖かく、鴛鴦が静かに眠っている。
解説
この詩は、杜甫が春の日の明るく穏やかな景色を詠んだ短い絶句である。わずか二十字の中に、光、風、香り、泥、燕、砂、鴛鴦が収められている。「遅日江山麗」の「遅日」は、春になって日が長くなることを表す。柔らかく長い春の日差しの中で、山河は明るく美しく見える。「春風花草香」は、春を香りで表す句である。前句が視覚的な明るさを描くのに対して、この句は春風に運ばれる花草の香りを描いている。「泥融飛燕子」では、春の動きが表れる。寒さがゆるみ、泥が柔らかくなると、燕が飛び交い、巣作りを始める。ここには春の生命力がある。「沙暖睡鴛鴦」は、暖かい砂の上で鴛鴦が眠る静かな景である。燕の飛ぶ動きと、鴛鴦の眠る静けさが対になり、春の生き生きした面と安らかな面が同時に描かれている。この詩の魅力は、非常に短いのに春の世界が完成していることである。大きな山河から小さな鳥の動きまで、すべてが春の気配に満ちている。
作者紹介
杜甫は唐代の大詩人で、字は子美、自ら少陵野老と号した。河南鞏県の人。安史の乱を経験し、社会の動乱、民衆の苦しみ、自身の漂泊を深く詠んだため、後世「詩聖」と称され、その詩は「詩史」とも呼ばれる。詩風は沈鬱で力強く、憂国憂民の作品だけでなく、自然や家族、日常生活を描く細やかな作品にも優れている。